舞曲やオペラの二重唱が連なるような全5曲からなる組曲である。第1曲〜第3曲は2本のトラヴェルソとオーケストラによる協奏曲。第4曲からは2人のソプラノが加わり、終曲の第5曲は4人のソリストとオーケストラによる華やかなクライマックスを迎える。
ソプラノの歌う歌詞は旧約聖書の雅歌(第2章10〜12節) “Surge, propera, amica mea, columba mea, formosa mea, et veni.” から取られており、組曲全体がこの歌詞のイメージで書かれている。
第1曲
編成:2 Traverso, Strings, Basso Continuo
明るい陽気な曲。2本のトラヴェルソが軽やかに戯れる。
第2曲
編成:2 Traverso, Strings, Basso Continuo
メヌエット風の曲。牧歌的な情景を思わせる穏やかな旋律の中に、どこかもの悲しさが感じられる。
第3曲
編成:2 Traverso, Strings, Basso Continuo
軽やかさの中に焦燥感を含む、全曲中唯一の短調の曲。冒頭のトラヴェルソの旋律が調を変えながらヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音へと受け継がれ、最後はすべての楽器が艶やかに舞い踊る。
第4曲
編成:2 Sopranos, 2 Traverso, Violin, Basso Continuo
チェロのピチカートの上でトラヴェルソが語るように奏でる旋律が、2人のソプラノを招き入れる。歌詞は冬と雨が過ぎ、花が咲き、鳥のさえずりが聞こえるのどかな喜びを歌う。2本のトラヴェルソが穏やかに語り合い、終曲を予告する短いレチタティーヴォで閉じる。
第5曲
編成:2 Sopranos, 2 Traverso, Strings, Basso Continuo
4人のソリストとオーケストラが一体となるオペラのアリア風の曲。愛する人や美しい花が咲く大地への歓喜の呼びかけ。4人のソリストによる大掛かりで技巧的なカデンツァを経て、希望に満ちた華やかなフィナーレとなる。